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Start
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青い森(プルン・スプ)
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ソンウォン
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樹木園
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ノンウォンペンション
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冬祭り
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二和園(イファウォン)
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ソンウォン混ぜそば(マッククス)
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プチフランス
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星光祭り(ビョルビッ・チュクチェ)
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Finish
今回の加平(カピョン:가평)旅行のコースのはじめは「松の実の香りの青い森」です。数年前にソウル春川(チュンチョン:
춘천)間の高速道路が開通し、ソウル・京畿から春川まで運行しているITX京春列車のおかげで加平駅まで一本でいけるようになり、首都圏から行きやすい行楽地になりました。
잣나무:朝鮮松の木ここでは松の木とする。「松の実の香りの青い森」は標高450~600mのところに位置し、樹齢80年以上の松の木がぎっしりと植えてあり祝霊山(チュンニョンサン:축령산)とソリサン(서리산)の裾にあります。松の木の生息地としては国内最大で、フィトンチッドを満喫できる森林体験や森林セラピープログラムがある森林休養地です。私と一緒に雪の降った閑静なこの道を歩きながら心身共にヒーリングしてみましょう。
チケット売り場を通り、登っていくこの道は本当に美しいです。周りは松の木が生い茂り、木で作ったかわいらしい道の横には雪が積もっています。都会で降る雪を踏んで歩く感じと、森の中の雪を踏む感じがこんなにも違うとは。ギシギシと聞こえる音がとても心地よいです。
ところで、本来ここは入場料を払わないといけないんですが、冬だからなのか今は入場料を取らずにいます。冬には健康相談や瞑想、黄土部屋体験などができるヒーリングセンターの営業をしていないからでしょうか。春になればまた入場料を払うことになるでしょう。
進入口を整えるために切った松の木が片側に並べて置いてありましたが、その断面の年輪がハートの形でとてもかわいかったです。冬にキャンプに行くつもりなので、この木を持っていって、斧で割って薪にしたいですね。松の木は実ができる高山地帯の木で、まっすぐに伸びて高さが30m以上にもなります。全国では最大の規模である祝霊山の松の木の森は、加平の八景のうちの七景である「祝霊柏林(チュンニョンベンニン:
축령백림)」と呼ばれています。
数日前に雪が降り、足首の所まで雪が積もりましたが、「松の実の香りの青い森」は四方を山で囲まれているため、雪が降るとなかなか溶けないようです。
丘を少しあがると建物が見え始めました。ここには祝霊柏林館と木の工房があり、木の工房には家族みんなで、小さいテーブルや椅子などを作る木材工芸体験ができます。祝霊柏林館は松の実に関連した特別な展示館です。
外は森の中なので肌寒いですが、祝霊柏林館の中に入ると何よりもあたたくて心地よいです。入り口には松の木の森に生息する動植物の標本が展示されています。剥製の動物も数多くあり、まるで小さな動物園に来たかのようです。
ムササビ、キバノロ、そしてタヌキが見えますね。キバノロはこの日、森の中で直接見ることができました。どれほどすばしっこいかカメラで撮ろうとした瞬間どこかに消えてしまい、撮ることができませんでした。
ここは松の実を生産し、加工する機具やその過程を展示しています。子供連れで来たらいろいろな話しができると思います。
私達が普段食べている松の実が作られていく過程を、松の実をえさとするりすのキャラクターで、説明しています。可愛らしいのでもっと詳しく見てみたいと思わせる効果がありますね。
松の木の幹と枝を切り落として積み重ね、塀のようにした姿は実に美しいです。松笠、別名まつぼっくりにポイントをおいたにでこの上ないですね。自宅の一角をこのように演出しても良さそうです。
松の実から発散されるフィトンチッドを満喫する為に森の中をもう少し歩いてみます。目の前にある岩の横から木が伸びていますが、その枝が氷でおおわれているようです。
近くに行ってよく見てみるとすっかりツララになっています。雪が降って溶ける過程で、枝が氷でコーティングされ本当に美しいですね。こんな情景ははじめて見ました。不思議ですね。
木には、秋に落ちなかった葉も一緒に氷りつき、まるで美しいガラス工芸の作品を見ているかのようです。木の枝の雪が溶けて流れただけなのにその結果がこんなに美しいとは。
道に沿って少し登って行くと水車が見えて来ました。冬以外の季節は、祝霊山の水路がこの水車を回しているようです。水車のまわる音は本当に心地良いです。音も風景になるということ証明するために作ったのでしょう。
松の実の群落地のせいか道端に朝鮮松の松笠がそのまま落ちています。はじめは大きな松笠だと思って拾ったところ、これこそ松の実の松笠と呼ばれる実にまちがいありません。
少し振っただけなのに、中から実がポロポロと落ちてきました。その実を噛んでみると新鮮な松の実に間違いないです。これを私が持ち帰ったら、ムササビやリスたちが冬に食べるものがないような気がして、道にそっと戻しておき、また歩き始めました。
少し歩いて行くと、火田民村(ファジョンミンマウル:화전민마을)を再現したところが見えてきました。実際に1960~70年代には祝霊山に火田民(空き地の雑草などを焼き払い田畑にして農作する遊民)がノワジブ(너와집:木材屋根の家)を造り住んでいました。彼らの家、丸太小屋、炭窯など当時のままを再現しており、見学できるように作ってあります。
この藁葺きの家は「キットゥルチブ(귀틀집 :丸太小屋)」と呼ばれる火田民たちの代表的な家屋です。丸太を井の字の形に端をそろえて、積み重ねて行くので、丸太小屋と呼ぶのでしょう。丸太と丸太の隙に泥土で壁を作り、稲作のできない山間地での家の屋根葺を、厚い木の皮などで作ったようです。
屋根の下には雪が溶けて、大きなツララがぶら下がっています。最近の都会では、こんなツララを見かけることはなくなりましたが、昔はどこの家に行っても、庭から簡単に見ることができる光景でした。大気汚染がなかった時代には、ツララを口にくわえて歩いた覚えがあります。
火田民村のなかには、炭窯もあります。炭窯は燃料が貴重だった時代には、炭を焼きながら冬の暖房に使用していました。火田民は畑の農作物や炭を売りながら生計をたててきたと言われていますが、火田民の生活はどれだけ大変であったかを想像させられます。
ノワジブの前には、冬が来る前に割っておいた薪が山積みにされています。最近の都会人は薪といえばキャンプをするときの、楽しい遊び道具程度にしか考えていませんが、当時はこれがなくては冬を過ごす事ができず、生死の分かれ道におかれるぐらい重要なものであったことでしょう。
山間の村に住んでいた火田民は丸太小屋同様、藁を手に入れることができず、藁葺き屋根にすることができないので、松の木やもみの木などでノワ(너와:屋根葺きに用いる薄い板きれ)をつくり瓦の形にして屋根を作りました。最近は屋根葺きを作る技術者がいないために、原形を保つことが難しいようです。苦労して再現したこの家を見られるのは本当にありがたいことです。
あちこちの道沿いに歩いて行くと、松数十万本がぎっしりと立ち並んでいる森の道に出会うことができ、樹齢60~80年の木々が細長くそびえ立っています。1945年の独立の年の前後に植えられた苗木は、今ではうっそうとした森を作りだしています。松から発散されるフィトンチッドは他の木に比べ免疫力を高めるなどの効果が強いといわれています。多様な種類の木の登山道がありますが、「松の実の香りの青い森」には1km程度の子供コースと3kmの中高生やカップルのコース、そして4km以上の大人コースまでさまざまなコースがあるので、フィトンチッドを思う存分満喫しに来て下さい。
ちなみに朝鮮松は日本や中国にもありますが、その原産地はまさにここ大韓民国です。英語では「Korean
Pine」と呼ばれています。
住所 :キョンギドカピョングン
チュンニョン ロ 289-146 (경기도 가평군 축령로 289-146)
電話番号 : 031-8008-6769、6771
営業時間 : 09:00〜18:00(冬期は午後5時まで)
運営日 : 月〜日曜日(火曜日休館/ただし、火曜日または水曜日が祝日の場合は開館)
参加方法 : ホームページ予約(http://farm.gg.go.kr/) / 電話予約 : 031-8008-6769
体験料:無料(ただし、木工体験プログラムは、材料費が必要)