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京畿世界陶磁ビエンナーレ 広州編
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京畿世界陶磁ビエンナーレ 利川編
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世界最大の陶磁器祭り「京畿世界陶磁ビエンナーレ（キョンギ セゲトジャ ビエンナルレ）」利川編：異色
前回の広州編に引き続き、今回は利川セラピア（이천 세라피아）に行ってみます。2015京畿世界陶磁ビエンナーレは広州、利川、驪州の3都市で開かれますが、2001年から始まり、今年で14年目となる世界最大陶磁器祭りです。3ヶ所の都市で開かれるビエンナーレ行事はそれぞれ本色、異色、彩色というテーマで陶磁の過去、現在、未来を表現しています。今年も<国際公募展>に全世界74ヶ国から2,629点が出品され、今回の展示には最終的に選ばれた28ヶ国97点を、こちら利川セラミックス創造センター（イチョン セラミックス チャンジョセント）にて鑑賞することができます。さあ、入ってみましょう。
+京畿道利川のテーマ:異色-陶磁芸術に対する新しい解釈と領域の拡大
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作品展示場所は利川セラピア内の利川陶磁器センター(セラミックス創造センター：세라믹스창조센터)で開かれており、1階には作家の作業空間と作品を販売する空間があり、2階には<収束と拡散>という内容で特別展示が開かれており、3階には<2015国際公募展>で受賞した作品を展示しています。
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私が訪れた日は雨が降りましたが、傘がないのを知ってか空が傘で埋め尽くされていますね。展示場外側のセラピアのあちこちには可愛く作られた所が多くて祭りの雰囲気が充満しており、陶磁器や食品の販売から各種体験や見どころがたくさんありました。行事の規模は、3都市の中で利川が最も大きくて華やかです。
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では、セラミックス創造センターの中に入ってみましょう。入口の塀も普通ではありません。各種陶磁器やタイルで飾られていて、天井には風が吹けばリンリンと鳴る風鈴がぎっしりとぶら下げてあり、その音もまた美しいです。いい雰囲気ですね。
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1階にはセラミックス創造空間があります。ここは陶磁器だけでなく様々な芸術分野が融合した実験的な空間で、作家たちの作業を直接見物する事もでき、作家たちが作った作品を鑑賞して購入することもできる空間です。
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陶磁器で作った可愛いキャラクター人形も多いですね。余りの可愛さに、離れ難い場所がたくさんありました。
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また、1階の隅では四色共存（サセクコンジョン：사색공존）というテーマで、韓日セラミックス・ワークショップが開かれており、専攻学生および専門作家たちの参加で試演も見ることができます。上の写真は日本人ガラス工芸作家が火で熱して熱くなったガラスで皿を作る過程を見せていたのですが、丸いガラスの破片がだんだん広がっていく様子が不思議でした。
そのように作られた作品は販売もしており、作品の品質がとても優れていて、見たとたんに1つ買わなければと思うほどでした。右側の写真は、ガラスの中に花に見える立体的な形を表現しているのですが、あちこち回して見ると幽玄な感じのする作品です。サイズはテニスボールよりやや小さいぐらいです。
+利川特別展<収束と拡散>展
2階に上がっていくと「収束と拡散」というテーマで特別展が開かれています。土という素材で作ってきた伝統的な陶磁芸術を既存の見解から抜け出し、新しい材料と技法を結合して陶磁芸術の新しい潜在力を実験する作品を展示しています。
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左側から記念日たち、野生動物の演説、沈黙-セルゲイ・イスポブ（Sergei
Isupov：세르게이 이수포브）作
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京畿世界陶磁ビエンナーレは私が数年に1回ずつは必ず立ち寄る所なのですが、今年は最も美しい作品がとりわけ多い年のようです。外には人々が多いのですが、有料観覧のためか展示館の内部には人が殆どいませんでした。数千ウォンがもったいないと思わずに中で是非見物してみてください。作品の前で写真を撮りたいという思いに駆られることでしょう。
Canon EOS 550D | f/5.6 | iso 640 | 2015:04:29 15:28:12 | Flash did not fire, compulsory flash mode | 17mm
土でこのような作品が創り出されるということがとても興味深いです。ビエンナーレのような大型祭りや公募展がなかったならば、闇の中で作業したであろう作家たちが外に出てきて、多くの人々に作品を見せることができるということが、観覧客の1人としても本当に有り難い思いがします。
目で見物する美しい作品もありますが、直接手で触ったり投げてみる体験が可能な作品もあります。上の写真のうちで一番下の左側の写真は、土で造られた靴下を洗濯物入れに投げ入れるといった面白い作品もあり、右の写真のようにカップを早く積み上げて競技に勝った人がプレゼントを受け取ることのできる楽しい体験もあります。もちろんカップが崩れたり靴下を投げると壊れるのですが、このような異色な体験が陶磁器とより親しくなることのできる機会になりそうです。壊れても構わない体験なので、思う存分楽しんでください！
+ <2015国際公募展>受賞作品
現代陶磁芸術の最近の傾向を知るには、公募展受賞作を見るのが最も早い方法です。世界最大規模のビエンナーレなので、世界各国の有能な作家たちの作品を1ヶ所で鑑賞できるのですが、全世界74ヶ国で出品された2,629点の作品のうちで最終的に選ばれた97点の多彩な作品がこちらに集まっています。そして観覧客に1枚の投票用紙が配られるのですが、祭りが終わって人気賞を選んで授賞するそうです。もちろん投票参加者にも後ほどプレゼントをくれるというので、是非参加してみてください。
Canon EOS 550D | f/4.0 | iso 1000 | 2015:04:29 15:40:02 | Flash did not fire, compulsory flash mode | 17mm
Canon EOS 550D | f/4.0 | iso 3200 | 2015:04:29 15:44:04 | Flash did not fire, compulsory flash mode | 17mm
2015国際公募展受賞作は3階で展示中です。その中で一番最後にあった上の写真の作品が私の心を魅了したのですが、陶磁器だけでなく映像と作家が作業した作業台と椅子、そして音響と電灯などで多彩に構成された作品です。この作品はイギリス「ニール・ブラウンスワード(Neil Brownsword：니일 브라운스워드)」の作品で、今回の2015公募展で大賞を受賞しました。
Canon EOS 550D | f/4.0 | iso 1000 | 2015:04:29 15:47:39 | Flash did not fire, compulsory flash mode | 17mm
そしてこの作品もまた、私の目を惹きつけた面白い作品です。陶磁器は手で作ることだけでは作られないということを表現しようとしているのか、光を放ってできる影がまさに陶磁器となりました。この作品はイタリアの「アントネラ・シマッティ（Antonella Cimatti：안토넬라 치마티）」の<幽霊静物画>という作品です。私はこの作品を人気投票に入れました。
Canon EOS 550D | f/5.0 | iso 640 | 2015:04:29 15:50:42 | Flash did not fire, compulsory flash mode | 17mm
全ての作品をお見せしたいところですが、それが出来ないのが本当に残念です。展示館の外に特別に用意されたこの作品は、英国出身「アンドリュー・バートン(Andrew
Burton：앤드류 버튼)」の<崩れるものたち>という作品ですが、巨大だけれど崩れている建築構造を暗示する記念碑的な作品です。とても小さなレンガをペイントと接着剤で付けて積み上げた作品ですが、重ねられた表面はあたかもいくつもの記憶が積み重ねられているかのような感じがします。アンドリューはこの作品で今回の公募展で金賞を受けました。
鑑賞だけするのは子供たちにとってはつまらないでしょう? 展示場の外のあちらこちらには子供のための体験場所がたくさんあり、特にセラピア常設体験館の「土楽教室（トラクキョシル：토락교실）」では面白い遊びを通じて陶磁と親しくなる体験プログラムがたくさんあります。体験費は1万ウォン～1万5千ウォン程度です。
Canon EOS 550D | f/4.5 | iso 400 | 2015:04:29 16:29:11 | Flash did not fire, compulsory flash mode | 19mm
もちろん利川、広州、驪州などの地で活動する作家たちの作品を安く購入できる市場も用意されているので、ひと回り見て気に入ったものを選んで行ってください。
Canon EOS 550D | f/4.0 | iso 320 | 2015:04:29 16:31:48 | Flash did not fire, compulsory flash mode | 29mm
また、野外広場には全世界の作家が1ヶ所に集まって作品を作る空間もありましたが、様々な人種が1ヶ所で実際に作品を作っているというのが本当に不思議な風景でした。そして今まで気になっていたのですが、陶磁器にある花の模様はこのように印鑑を押すようにして表現するのですね！
利川、驪州、広州の3ヶ所全て、独特のテーマで展示と祭りを開いています。個人的には3カ所がそれほど遠く離れていないため、全部見て回ることをお勧めします。けれど、どうしても1ヶ所だけしか見れないとしたら、やはり京畿国際陶磁ビエンナーレのハイライトである公募展受賞作展示が開かれている利川セラピアをお勧めしたいです。
+住所:京畿道（キョンギド）利川市（イチョンシ）京忠大路（キョンチュンデロ）2697番ギル（2697ボンギル：2697번길）167-29
+電話：031-645-0614
+ 2015京畿世界ビエンナーレ 祝り期間:4月24日～ 5月31日
+入場料:大人4千ウォン、学生2千ウォン、統合チケット(利川、驪州、広州) 1万ウォン、国民カード決済時20%割引
+観覧時間:午前9時～午後6時
+駐車料:無料
