1. ご飯に入る材料
- 主材料: 米
- 副材料: 水
2. 味の評価
- 辛さ: ☆☆☆☆☆
- 塩味: ☆☆☆☆☆
- 甘さ: ★☆☆☆☆
- 酸味: ☆☆☆☆☆
- コク : ★☆☆☆☆
3. ご飯についての簡単な紹介
韓国人の基本的な食卓は米、麦などの穀類を炊いた「ご飯」と「おかず」という構成です。
韓国料理が辛くてしょっぱい理由は、まさにこの「ご飯」のせいです。
穀類に何の味付けもしないで炊いただけのご飯と一緒に食べるおかずは、味がしっかりしていてこそご飯と調和が取れるからです。
韓国料理の一番の基本になるのが「ご飯」ですから簡単に紹介します。
ご飯は新石器時代から土で作った食器(土器)を利用して食べ始めるようになりました。
その後、青銅器時代に蒸し器が遺物として発見されたことから、穀物を粉にして水で沸かしておかゆにして食べたり、蒸して食べるなどに発展しました。
鉄器時代に入って鉄製の釜が作られるようになると現在のご飯と似た形態で調理されるようになりました。
高句麗時代から鉄釜が徐々に広がり、しっかりしたご飯を炊き始めるようになりました。
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ご飯の調理方法は水を入れて蒸すような単純なものではありません。
きれいに洗った穀物を水に浸して充分に水を吸わせます。釜に水を吸わせた穀物と水を注いで炊くと、最初は沸騰したお湯の中で穀物がゆでられ、その水が釜の中で水蒸気になり「蒸した」状態になります。
ここで火を弱くして加熱すると水分がさらに減って下の方がこんがりしてきて、蒸らす過程を経てご飯になります。
こうしてご飯を炊くまでにはゆでる、蒸す、むらすの3つの過程が必要です。
この3つの過程を成功させるには水をたくさん入れると水分が蒸発しきらず、水を少なく入れると底が焦げてしまうのでちょうどいい水かげんが重要です。
また作る人がご飯を炊く間、そばにいて火かげんを調節する真心が必要です。
一般的にご飯と言えば主に米で炊いた白米のことを言い、米に麦、豆、あずきなどの穀物を混ぜて作ったものを「雑穀ご飯」と言います。
韓国人は主に白米を食べますが健康食として「雑穀ご飯」もよく食べます。
韓国の米は丸粒の透明でご飯を炊くと粘り気があり、日本、中国の米と似ています。米の形が長細くて粘り気がない東南アジアのものとは味も食感も少し違っています。
うまく炊けたご飯は見た目につやがあります。味はしっとりしていて食感は弾力性があり、かむたびに甘さと香ばしさが出てきます。
これに麦、豆、アワ、キビなどの穀類を混ぜた雑穀ご飯は、雑穀特有の味と食感が加わります。
白米より雑穀ご飯の方が健康にも良いとされ、最近は食堂でも雑穀ご飯を出している所もあります。
西洋料理に比べて辛味と塩味の強い韓国料理は、単独で食べるよりはこの「ご飯」と一緒に食べた方が味の相性もいいので、韓国料理を食べる時はどうか「ご飯」と一緒に召し上がってみてください。
(wikipediaで詳しく見る : クリック )
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4. ご飯の種類
韓国で主に食べるご飯は米飯で、ここに雑穀、野菜などを入れた非常に多様な種類があります。
- 米飯 : 米で炊いたご飯
- 雑穀ご飯 : 米に麦、豆、あずきなどを加えて炊いたご飯。麦飯、豆ご飯、赤飯 ... などと呼ぶ
- 野菜ご飯 : 米にニンジン、ダイコン、各種野菜などを加えて炊いたご飯。ニンジンご飯、ダイコンご飯、きのこご飯、ナムルご飯などと呼ぶ
5. ご飯をよりおいしく楽しむ方法
韓国の伝統的な食事はご飯とおかず(料理)で成り立っています。
この食膳の基本は「ご飯」です。ご飯と料理(チゲ、おかず)を交互に食べます。ご飯を食べて料理を食べて、ご飯を食べて料理を食べて。。という風に。
外国のコース料理のようにご飯を全部食べてからチゲを、おかずを ... と単独で食べるのではありません。
韓国の食事はご飯と料理をつつきながら食べます。そうすると口の中で辛さや塩辛さのあるる料理と平凡な味のご飯がよく調和します。
ご飯を炊く最後の過程に「最後のむらす段階」があります。この時、しばらく炊き続けると鍋の底にご飯が張り付いてカリッとした「おこげ」ができます。
昔お菓子やケーキがなかった時代には、このおこげがお菓子のような存在でした。カリッとしたおこげに砂糖をつけておやつがわりに食べました。
今はずっとおいしいお菓子があるので、このおこげのお菓子は体験用に食べてみてください。
釜の底にくっ付いたおこげにお湯を注いで10分ほど沸かすと「ヌルンジタン(누룽지탕:おこげ汁)」になります。
ご飯が程よく焦げて香ばしい味がし、柔らかいこのヌルンジタンは珍味ですから機会があったらどうか食べてみてください。