- 主材料 : 米で作ったトック、牛肉だしのスープ
- 副材料 : 卵、ネギ、のり
2.
味の評価
- 辛さ: ☆☆☆☆☆
- 塩味: ★☆☆☆☆
- 甘さ: ☆☆☆☆☆
- 酸味: ☆☆☆☆☆
- コク : ★★★☆☆
3.
トックッ(떡국)についての簡単な紹介
2016年が始まってからひと月が経ち、今は新年のときめきと覚悟が鈍くなる頃です。
しかし韓国の新年はこれからです。
西洋には太陽を基準に決めた陽暦がありますが、韓国では昔から月を基準とした旧暦があります。
もちろん今は西洋の陽暦に従って生活していますが、伝統的な名節と誕生日を旧暦で祝うケースもまだまだ残っています。
そこで旧暦で計算すると韓国の2016年の最初の日は陽暦の2月8日です。その日を「ソル」と呼びます。
ソルには家族全員が集まって先祖に祭祀を捧げ、おいしい物も食べて一緒に過ごします。ソルに必ず食べるものが「トックッ」です。
トックッは韓国の伝統食の「トック(餠)」を入れて作った汁料理です。種類の豊富なトックの中でトックッに用いるのは「カレトック」です。白米を原料としていて、形は丸く長く作り、味はただの餅の味で弾力性があるのが「カレトック」です。
このカレトックを一口大に切って牛肉でだしを取ったスープに入れて調理するのが「トックッ」です。
トックッはずいぶん昔の上古時代から新年の祭祀を行う際に食べるものでした。
このトックッには新年にふさわしい3つの意味があります。
一つ目はトックッを作る基本材料のカレトックの形が長細いのですが、この長さは新年はいつまでも長く元気でいられるようにという意味です。
二つ目はこのカレトックを小ゼニ形に切って料理しますが、小ゼニはお金をたくさん稼いで豊かになりたいという願いが込められています。
三つ目は白い餠の色ですが、過ぎし年の暗くて良くない事はすべて忘れて、新年はきれいに新しく始めようという意味があります。
良い意味がたくさん込められているこのトックッを食べたら、新年を迎えて一つ年を取ったと言います。
良い意味を持ったトックッは味もいいです。
外国人にもすでに人気があるトックをコクのある牛肉のスープに入れて作るので、韓国の辛い料理に比べてお腹にもちっとも負担になりません。
本当の韓国の新年のパーティーはこれからはじまります。
2月8日、韓国の友だちとトックッを食べながら2016年は元気で豊かに暮らせますように。
4.
トックッの種類
トックッは澄んだ牛肉のスープにトックを入れて作り、卵、ネギ、のりなどをのせるのが基本です。
ここに地方の特産物を入れて作るものもあります。一番代表的なものが全羅道(ジョルラド:전라도)地方の特産物「メセンイ(海藻の一種)」を入れて作ったメセンイトックッです。
5.
トックッをよりおいしく楽しむ方法
トックッは大きな器にスープとトックが入った簡単に食べられる一杯です。
先に気を付けることは、熱いスープに入ったトックはとても熱いです。ゆっくりかきまぜフーフー吹いて冷ましながら食べた方がいいです。
そしてトックは温かい時は弾力性がありますが、時間が経って冷めるとかたくなってしまう特性があります。
ですから熱い時のトックッのトックは食感がやわらかくモチモチしていて、時間が経って冷めるとかためのモチモチ感になります。
好みで熱~く、あるいは冷ましてどうぞ。
韓国では無条件、澄んだ肉のスープ料理はキムチと食べるのが一番味の相性が良いとされています。
トックッに小さなキムチをのせてスープ、トック、キムチを一口で食べると、別々に食べたときには感じられなかった味の相性が感じられることでしょう。