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洛山寺(ナクサンサ)-1
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ケッペ
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アバイ村
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シンダシン食堂
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灯台展望台
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港
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海水浴場
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青草湖(チョンチョホ)
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Finish
シンダシン食堂
アバイ村で一番メインの旅行コースはグルメ。その中でもコプチャン(곱창)にはるさめを入れて作った「スンデ(순대、腸詰め)」が一番有名です。
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韓国でスンデといえばビョンチョンスンデ(병천순대)、ベガムスンデ(백암순대)と共に、このアバイスンデ(아바이 순대)が代表的に挙げられますね。アバイ村のどの飲食店でもスンデを売っていますが私たちはその中でもかなりの歴史を誇るという「シンダシン(신 다신)」で味わう事にしました。
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タッカンジョンの店同様、ここもインターネットで人気になったおかげか、ただの小さな田舍食堂ではなく道の両側で食堂を運営するほど大型化した食堂。
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本館(?) には座敷のテーブルが、新たにできた感じの別館側は椅子テーブルになっています。楽なのは椅子テーブルなんですが、なぜかスンデは部屋の床に座って食べたほうがましな気がして、そのどうでもいいこだわりのために私たちは本館に入って行きました。
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フフッ … 入る直前にひとグループが出てきたのにもかかわらず、会計の横にはまだテーブルに座れず待機中の人がいます。「別館に行くべきだったかな?」
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でもせっかく入って来たのだから、ちょっと待つ事にして中をきょろきょろすると「古い韓国式食堂 100選」という表が壁に貼ってあります。実はこのダシン食堂がそのリストに含まれているという事実のせいで関心を持ったのではなく、もしかしたら他の地域を旅してもその地域のおいしい店を探せる高級情報かも知れないという思いから一旦写真に収めました。
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ところが視線を変えてメニューを見ると、インターネットにあった情報とは値段が全く違っていて少し驚きました。あまりにも古い情報を見てしまったのか? とにかくあまり安くない値段のせいで荒てはしましたが、幸いにも私たちは味さえ良ければなんでも許せるスタイル。
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お昼の時間帯が少し過ぎた頃でしたが、その辺を見て回った後でも席に座ることができませんでした。呆然と立って他の人たちが食べているのを見ているのは拷問にも等しい…。
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そうしてずいぶん待ってから、ついに席に座れました。待つあいだ良かったことは、普通人気のある飲食店は、客を取るためにテーブルも片付け終わらないうちから客を先に席へ案内しますが、ここは忙しい中でも前の客が出て行ったら、そのテーブルをすっかりきれいに片付けてから案内してくれたということ。本当に基本的なことに感動できる私です。;;;
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注文と同時にあっという間におかずが出てきました。おかずな特別なものはいようですね。きれいな飲食店の感じに比べると、むしろおかずは少し物足りないような第一印象。
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冷淡におかずをつついているうちに、ついに登場したのが最初に注文した「スンデの盛り合わせ!!」。おお~、思ったより量は少なめですが、確かに食欲をそそられるこんがりと焼かれたイカスンデと中身が一杯に詰まったアバイスンデを見たら少し心が和らぎました。
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昨日中央市場で見たまん丸いイカを一口大に切って、とき卵にくぐらせて黄色く焼き上げたイカスンデ。
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そして普通粉もの料理店(ブンシッジョン:분식점)で売っているスンデとはグレードが違って、いろいろな材料で中身が詰まったアバイスンデも他の所ではそう簡単に味わうことができない特別なグルメですね。
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それでも本当に味が気になっていたのは、やはり束草の代表といえる味のイカスンデです。私たちには一口大ですが、子供や女性の方のために切って食べられるように、ハサミとトングも一緒に出てきました。
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薄く切られた胴だけ見たら、イカなのか何なのかわかりませんが、さすがにメインの頭部を見るとはっきりと正体が現われますね。そして私が個人的にイカで一番好きなところでもあります。なぜかこの部分を食べると一匹食べきったような気がするからです。
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ほとんどジョンに近いイカスンデをおいしく食べる方法は、何と言っても一緒に出てきた醤油やあみの塩辛につけて食べることですが、スケトウダラのさしみの和えものをのせて食べるのが断然、最高の中の最高。そしてこういうものはひとくち口に入れてあげないと。柔らかいスンデの中身の風味を感じながら弾力のあるまわりのイカの食感、そして甘酸っぱいスケトウダラのさしみの和えものまで …
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イカスンデとアバイスンデにはまっている間に、次に注文したものが登場しました。いくら少し肌寒い季節であったとしても麵マニアの私たちが北朝鮮地域の手料理を味わえるチャンスがあるここで、冷麺を食べずに行くことはできませんよ。それでスケトウダラのさしみが載った北の固有食品、咸興冷麺(ハムンネンミョン:함흥냉면)を注文しました。
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スープが多い水冷麺(ムルネンミョン:물냉면)の平壌冷麺(ピョンヤンネンミョン:물냉면)とは違って咸興冷麺は汁がほとんどなく、辛めの調味料を混ぜて食べるビビン(混ぜるという意味)冷麺のスタイルが特徴です。そしてポイントは何と言ってもスケトウダラのさしみ。
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やかんに入ったスープを少し足して合わせ調味料といっしょによく交ぜた後、さしみをのせて一口。「あ~~濃いめの味です」アバイ村へ来た気持ちのせいかわかりませんが、ソウル圏で食べた味とは確かに違う味です。ただし冷麺なのに値段が 8,000ウォンと少し高かったのが残念でした。
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冷たいものを食べたので今度は正反対に挑戦。アバイスンデが入ったアバイスンデックッ(아바이 순댓국)を食べてみようかと思いましたが、結局私たちの注文したものは土鍋でグツグツわいている「ガリクッパプ(가리국밥)」です。
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ガリクッパプは典型的な北の地方の食べ物で、単純に表現したら牛肉とモヤシのクッパッ(汁ごはん)? と言ったらいいでしょうか? 具をすくって食べる味はやっぱりスンデックッのほうが上ですが、汁の濃い味はたぶんスンデックッは相手にならないほどさっぱりしていて、味わい深いながらも味が一品です。冷麺とあわせてたちまち一杯平らげてしまいました。
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二人で食べるには少し多いでしょう? それでも幸い残したものがスンデだったので、包んでもらって持って帰れたということ。店員さんに持ち帰りをお願いすると、使い捨て用の容器と箸、そして親切にも手さげ袋も持って来てくれます。うん?? 結論はセルフで詰めろということか。忙しいですからね~~。じゃ、自分できれいに詰めてみよう。
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満足 … 予想もしていませんでしたが、ご飯も食べて素敵なお弁当も一つできてしまいました。あとでどこか景色のいい所へ行って、おやつがわりに食べなくちゃ。
今日私たちが立ち寄ったアバイ村のシンダシン食堂は、思っていたより値段が高く、待ち時間が長かったので少しあせりましたが、味とサービス精神は観光地の飲食店というよりは、かなりまともなお勧め店と言えると思います。そして村の他の飲食店とは違って、客引き行為を一切せずに味により努力を注ぐというフレーズも気に入りました。短所と長所が両方ある飲食店でしたが、少なくとも北朝鮮の食事の味を味わうためにアバイ村にまた立ち寄るなら、またここを訪れるでしょう。その代わり、次に来た時は、座敷ではなくテーブル席に~~。お腹がすいているのにずっと待つのはどうしても嫌です~。
住所 : 江原道束草市清湖洞(カンウォンドソクチョシチョンホドン:강원도 속초시 청호동) 838
電話番号 : 033-633-3871
営業時間 : 10:00~22:00
価格情報 : スンデの盛り合わせ20,000ウォン / 咸興冷麺 8,000ウォン / スンデックッパブ 8,000ウォン / ガリクッパプ 8,000ウォン